季節のヨーガと過ごし方 11月22日「小雪」

陽射しが弱まり、冷え込みが厳しくなる頃です。
まだまだ本格的な降雪はないものの、遠い山の頂には白銀の雪が眺められるので「小雪」というのだそうですが、温暖化が進む近頃はどうなのでしょうね…
 
屋久島でも、里ではまだ暖かさを感じる日もありますが、山に足を踏み入れると、広葉樹の葉は黄色く色付き、緑の苔のじゅうたんの上には、色鮮やかな落ち葉がふわりとお休みしています。
木々も葉を落とし、「蔵」の季節に入ってゆくのだなぁ…と感じる景色です。
 

 
 
 
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「冬=蔵(たくわえる)」とは、寒さを避けて戸を閉ざすように、陽の気を体内にしまい込む季節ですよ…ということを表しています。
新しい動きや、無理なダイエット、気持ちを外に表すなど、気を発散させるようなことは控えて、行動も思いも控えめに過ごすといいと言われています。
 
 
“冬の養生”を怠ると、体力気力を蓄えることができず、春の気温変化に対応できにくくなります。手足の冷えが残り、やる気がわかないなどの症状につながるのだそうです。
 
 
私自身、春の初めの冷たい空気が殊更苦手なのですが、今思うと“冬の養生”が足りなかったのかもしれません。
季節を感じることが少なくなっている現代の生活環境に加えて、仕事や生活スタイルを大きく変えるのはなかなか難しいことですから…
それでも“冬の養生”を知っておいて、時折思い出してみることは、身の丈に合った健康的な暮らし方に繋がりそうですね。
 
 
 
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“冬の養生”のポイントは「寒邪」から身を守ることです。
心身に悪影響を与えるほどの寒さのことをいいます。
この時期は血行の悪さから末端の冷えや痛みが起こりやすく、新陳代謝や免疫力も低下します。冷えから身を守るように意識して過ごしましょう。
 
 
【現れやすい症状】
手足の冷え、腹部の冷えと下痢や腹痛、関節痛、かぜ、頻尿…
(これらの症状は、温めることにより改善する傾向があります。)
 
 
【寒邪から身を守る養生】
・入浴や、手浴、足浴など、三つの首を冷やさない工夫をする
 
・暖房を使いすぎない(汗をかいたり、気を消耗してしまう)
 
・生もの、冷たいものを摂りすぎない
 
・冬の身体を養う味覚は「辛味」と「甘味」
 「辛味」…気や血を巡らせてくれます(ネギ、生姜、シナモン、大根…)
 「甘味」…滋養強壮効果があります(自然な甘みのお芋や穀類、クコノミ、ナツメ、クルミ、生命力を蓄えた根菜類…)
 
 
 
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今月のヨーガMovieは「Inner Peace 内なる平和を大切に…」です。静かなヨガの時間が、意識を今ここに戻す手助けをしてくれます。冬の始まり、一日の終わり、気持ちがそわそわするとき…それぞれの必要なタイミングで、どうぞお役立て下さい。