季節のヨーガと過ごし方 11月8日「立冬」
季節が巡るのは早いものですね。
今日から暦の上では「冬」です。秋の気配が感じられるようになってから、ぐんぐんと日は短くなり、日ごと寒さが増してきました。
一昨日の11月6日は旧暦の10月10日にあたり、「十日夜(とおかんや)」でした。
「十五夜」や「十三夜」と言葉は似ていますが、この日はお月見ではなく、稲の収穫に感謝し、翌年の豊穣を願って“田の神”にお餅などをお供えする行事なのだそうです。
親しみを込めて“田の神さぁ(タノカンサア)”と呼ばれる石像は、年貢の取り締まりが厳しかった薩摩藩を中心に、稲の豊作を願って作られたもので、人々の心の拠り所になっていたようです。
春は里におりて田の神として田を守り、十日夜に収穫が終わると山に帰り、冬には山の神となるのだそうです。
私も鹿児島県を訪れた際に初めて出会い、そのほっこりとした姿に思わず顔がほころびました。昔も今も変わらず、人々の心を和ませているのでしょう。
お役目を終えて帰ってゆくタノカンサア、今年もおつかれさまでした。どうぞゆっくり休んでくださいね^^
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さて、私たちも「冬」はゆっくりお休みする季節です。植物が土の中でじっと次の季節を待つように、私たちも寒さから身を守り、一年を通して消耗した力を回復させ、静かに過ごしたいものです。
冬に入ったばかりのこの頃に、意識したいポイントをまとめてみましょう。
□早寝遅起
朝はゆっくり起きて、夜は早めに寝るように心がけましょう。太陽の動きによりそうように、過ごします。
(夕飯の量を軽めにしてみましょう。)
□冷やさない
寒さが本格的になってきます。心身に悪影響を与えるほどの寒さを「寒邪」といいます。血行不良による末端の冷えや痛み、新陳代謝や免疫力が低下することによる病気の悪化…などが起こりやすくなります。なるべく冷やさないように心がけましょう。
特に冷やしたくないのは「首」です。(女性はお腹も…)
首、手首、足首は大切な部分で、ここを温めることで気血の流れが良くなります。
レッグウォーマーは近頃お馴染みですが、ぜひ手首も温めてみてください。(小さめのレッグウォーマーでも代用できます)
特にデスクワークをするときや、就寝時につけておくと、こんなにも違うものかと実感していただけるかと思います。
また、小豆カイロもおすすめです。
乾燥小豆を150gくらい、布の袋に入れて簡単に作ることができます。
電子レンジや湯銭にかけると、じんわり温かいカイロの出来上がり。小豆がもつ適度な水分が、体を芯から温めてくれます。
また、何度も使うことができるので環境にもやさしいです。
□秋の養生をおさらいする
東洋医学では、冬に出る病は秋の養生が足りないためと考えられます。寒さが増して、なんとなく不調を感じるようになってきた方は、もう一度「秋の養生」を見直してみましょう。そして本格的な冬の到来に備えましょう。
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今月のヨーガMovieは「3つの首のしなやかさ」です。お楽しみいただけますように…