季節のヨーガと過ごし方 7月23日「大暑」

一年で、一番暑い季節がやってきました。
 
屋久島でも長かった梅雨が明けそうです。夏休みに入った子供たちの元気に遊ぶ声が、あちらこちらから聞こえてきます。
陽射しも強く、蒸し暑い屋久島ですが、それでも木陰に入ると汗ばんだ肌を撫でる風が心地よく、都会に住んでいた時とは違うなぁと感じています。また、夜になると「岳下ろし」といって、山からの風が海に向かってサーッと流れ、森の香りに包まれてぐっすりと眠ることができます。
 
さて、今日は二十四節気で「大暑」です。
「土用」の時期とも重なっていますので、「脾」をいたわりつつ、暑さ対策もしていきましょう。
 
 
 

 
 
 
夏は、体内に熱や湿気がこもりやすくなります。
「湿邪」に加えて「暑邪」が心身に影響を与えます。「暑邪」は五臓の「心」を弱らせます。今日は「心」についてお話しましょう。
 
東洋医学でいう「心」は、熱や血液の循環、そして精神活動を司どっています。
「心」が弱ると
・動機、息切れ
・不眠、多夢
・物忘れが多くぼーっとする
・口の渇き
・のぼせ、口内炎、目の充血、頭痛、イライラ(体の上部に熱が上がるため)
などの症状が現れます。
 
最近思い当たることがある方は、「心」が弱っているのかもしれないな?と、気にしてみてもいいかもしれませんね。
おすすめの過ごし方や食材は、「小暑」や「夏の土用」のお便りでお伝えした内容とも組み合わせながら、ご自身の身体と、お住まいの地域の気候と相談してみましょう。
 
 
 
~日々の過ごし方~
 
□日の出とともに早起きして、「陽の気」を取り入れる。
 
□羽織ものを持って出かける
冷房の使い過ぎには気をつけたいです。特に女性は、首・手首・足首そして腰を冷やさないようにしましょう。外出先では冷房が効きすぎていることもあるので、羽織ものを1枚持って出かけると、安心ですね。
 
 □お風呂に入る、シャワーマッサージをする。
血液循環が悪くなる時期です。暑い日でもなるべく湯船に浸かりたいものです。
温まった後に、膝下と顔に冷水シャワーを当てると、お湯と水の温度差が刺激となり、血行が促されます。
 
 
 
~取り入れたいヨーガ~
 
□シータリー呼吸法
血脈が集中している舌を冷やすことで、体を効率よく冷やすことができます。
 
□腕ふり健康法(スワイショウ)
太極拳などで見られる基本の練習法です。下半身が安定し、血行が改善され、頭がすっきりすると言われています。
<やり方>
足を腰幅に広げ、両膝は軽くゆるめます。両腕を前後に振ります。初めは小さな動きから、次第に大きくし、前に振り上げるときは肩の高さくらいまで上げてみましょう。手から邪気を放つように、勢いよく振り下ろします。(100~300回程度。無理のない範囲で行います。)
※力まずに、リラックスして行ってみましょう。
※終えるときは、少しずつ動きを小さくし、自然に止まるのを待ちます。
 
□安眠のツボ押し(寝苦しさが続くときは、少し昼寝をして回復力を高めましょう。)
・神門(しんもん)
手首の小指側の端にある、筋と骨の間のくぼみ。精神を安定させ、安眠を促します。副交感神経の働きを高めるので、排せつを促し、便秘にも効果があるようです。
・内関(内関)
手首内側のシワから、指3本分上腕側に上がった所。考えすぎや、疲れすぎで眠れないときに…
 
 
 
~身体がよろこぶ食材~
 
□赤い食べ物(「心」の働きを高める)
トマト、すいか、梅干し、なつめ、クコの実、赤みそ etc…
 
□苦味(余分な熱をとり、暑さから身体を守る)
ゴーヤー、パセリ、ピーマン、みょうが、緑茶 etc…
※わが家では、みょうがを梅酢に漬けたものを常備しています。刻んでご飯に混ぜたり、そのままいただいたり…この時期重宝しています。
 

 
 
 
他にも具体的なおすすめ食材としては…
・豆腐
体の余分な熱を冷ます働きがあります。
「脾」の働きも良くするので、この時期にはいいですね。
苦味のゴーヤーや、元気をつけてくれる黄色の卵と合わせて、チャンプルーなどはいかがですか?
お腹を冷やしすぎないためにも、生姜を効かせることを忘れずに…
 
・あさり
体の余分な熱を冷まし、ほてりを鎮めてくれます。また水分代謝を高め、尿が出やすくなるので、むくみが気になるときにもいいですね。
 
 
 
冷たいものを摂りすぎず、夏野菜や旬の果物などで“涼”と“水分”を補給しながら、上手に暑さとお付き合いしていきましょう。
 
 
 
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今回の内容を取り入れた、この時期おすすめのヨーガレッスンは「ヨーガMovie」のページからご覧いただけます。
「大暑のヨーガ 上虚下実 62min」は、リラックス系のやさしい内容になっています。気が上がってイライラしたり、落ち着かないときに、ご自身のためにもゆっくりと時間をとってあげてください。
ご自身の心の平和が、周りの家族や友人へと伝わってゆきます。全てはここから…ですね。