植物たちとの会話
「自然の中に生かされている感覚」
島にいると、この思いが自然と湧き上がってくる…
私たち家族が屋久島に移住することを決めた
大きな理由です
のんびりと田舎暮らしがしたい
きれいな自然のもとで暮らしたい
というだけではなく
傲慢になりかけている“人間”という私の感覚に
もう少し謙虚さを呼び戻し
生かされているいのちのありがたさを
頭ではなく実感として、ひしひしと感じて生きたかった…
移住して半年が過ぎた今、思っているのは
自然と人はともにこの地球上に生きていて
どちらが偉いとか
どちらを支配しよう(できる)という考え方ではなく
助けあい、尊重しあい
この時代をともによろこんで、生きていくことはできないだろうか…
ということです
文章にすると、なんだか難しいのですが…
毎日、お庭や近所をお散歩しながら
自然と遊ばせてもらっています
息子たちと一緒に、一歩外に出たら
そこはわくわくの宝庫!
お花を摘んで、小さな花束にしてみたり
虫やカニの抜け殻を集めてみたり…
大人たちも一緒に楽しんで
「これは食べられるかなぁ?」
「なんていい香りの実なんだろうね!」
と言いながら、少しおすそ分けしていただいたものを持ち帰っては
遊んでいます
(月桃、海岸で拾ったローズヒップ、お庭のレモングラス)
先日は「ハマゴウ」の実を採取して
お香を作りました
しっかりしたレシピがあるわけではなく
どれも自分たちで試行錯誤しながら
まずはやってみます
「試してみる」
そして
「自分の経験として納得する」
というのが、大切なことで
失敗しても、いいのです
(きっとこれは、どんなことにも通じるのだろうなぁ…)
実を乳鉢ですり潰し
さらにすり鉢で細かくし
杉や椨の木の粉と混ぜて
こねこね…
窓辺で乾燥するのを
待っています
森を通ってきた風を嗅ぐのも
ゆれる木々を見上げるのも
お庭に水をあげるのも
すりすりこねこねしてお香を作るのも
ハーブたちでお茶を淹れるのも
どれもこれも
植物たちとの会話であるような気がします
自然が私たちを見守り、助け、元気づけてくれる
私たちも言葉や、まなざしや、手のひらを使って
そこに「ありがとう」をお返ししてゆく
ほんとうに身近なところにも
そのやりとりは、きっとあるのでしょう
あなたのお庭にも…いつも歩く道にも…